胆振の概況2020
― 概 説 ―
胆振地域は北海道の中南部に位置し、4市7町が東西に拡がって構成しています。温暖な気候を生かした農業、噴火湾・太平洋海域の特性を生かした水産業、鉄鋼などの工業や日本有数の温泉地を中心とした観光と、各産業のバランスがとれた地域です。 「ものづくり」や「環境・エネルギー」分野では、北海道のなかでも特に盛んな地域となっており、ものづくり分野では、鉄鋼、輸送用機械、紙・パルプなどの生産や、航空機分野への参入に向けた取組もなされているところです。また、環境・エネルギー分野では、大規模な火力発電所や水力発電所が管内にあり、北海道のエネルギー供給地帯として重要な役割を担っているほか、近年は大規模な太陽光発電、風力発電やバイオマス発電などの開発が進み、再生可能エネルギーの取組においても道内の中心的な地域となっています。さらには、技術力を生かしたシップリサイクル(船舶解体)や水素エネルギー関連事業、PCB廃棄物の広域処理、環境に配慮したCCS実証実験(CO2の回収・貯留)などの取組も進められています。 農水産業は全道シェアの約6%と生産額は少ないものの、多種多様な野菜や果物、水産物に恵まれています。「白老牛」をはじめ、「苫小牧産ほっき貝」、「鵡川ししゃも」、「豊浦いちご」、「虎杖浜たらこ」、「ほべつメロン」、「たんとうまい(お米)」といった産品が商標登録されており、道内外へ胆振の特産品を発信しております。 観光面では、全国的に知名度の高い登別温泉・洞爺湖温泉のほか、日本で初めてユネスコ世界ジオパークに認定された「洞爺湖有珠山ジオパーク」、ユネスコ無形文化遺産に登録された「アイヌ古式舞踊」、世界遺産登録を目指す北黄金貝塚(伊達市)や入江・高砂貝塚(洞爺湖町)が含まれる「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」、国内最大の恐竜全身骨格化石である「カムイサウルス・ジャポニクス(むかわ竜)」、旧室蘭駅舎や蒸気機関車(安平町)などが構成文化財に登録された日本遺産「炭鉄港」など世界的な価値を有する資源に恵まれた地域です。 最近では2020年7月12日に、白老町のポロト湖畔にアイヌ文化復興・発展の拠点となる「ウポポイ(民族共生象徴空間)」が開設されました。 地域におけるこうした機会をチャンスとして捉え、企業や団体の皆様とともに交流人口の拡大を図り、活力あふれる地域づくりを推進していきます。 また、胆振管内では、2018年9月に発生した北海道胆振東部地震において、最大震度7を記録した厚真町を中心に、大規模な土砂災害や家屋の倒壊、道路の陥没など甚大な被害をもたらすとともに、北海道全域での停電によるライフラインの寸断や産業被害の拡大など、道民の皆様の暮らしや経済社会活動に大きな影響を及ぼしました。 振興局では、市町をはじめ国や関係機関・団体等との連携を一層強化しながら、被災地域の一日も早い復興とその先の地域創生を目指して、地域に寄り添った取り組みを進めてまいります。
胆振管内の情報は、当振興局のほか関係機関のホームページ等でもお知らせしています。
令和3年(2021年)3月
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