河川水濁度調査
1 調査の目的
河川の「濁り」の調査及び調査データの公表を通じて河川を介した一貫したシステムである「流域」の森林機能や森林施業への道民理解を促進するとともに、「濁り」を「濁度」という単位(NTU)で調査、検証することで海域を含めた環境の保全を図ることを目的とします。
2 濁度とは?
水の「濁り」の程度を数値化したものです。単位は様々ありますが、本調査ではそのうちの一つである、比濁計濁度単位(NTU:Nephelometric Turbidity Unit)を指標としています。なお、測定機器は濁度計(ハック社製2100P型)を使用しています。
★測定方法
瓶に入れた試料水(河川の水)に光を当て、分散・透過する光の強さを利用して測定します。
★「きれいな水」と「濁った水」の濁度は?
人が目視で確認できる濁りは個人差もありますが、10NTU以上と言われており、10NTU以下 では見た目は透き透き通って見えます。
★濁度の測定値と基準
・水道水=0.2NTU ・水溶き片栗粉=600NTU(※解りやすい例で明記)本調査では降雨なしで
10NTU以下、降雨ありで700NTU以下を基準とし、降雨なしで10NTU以上の場合は何らかの
原因があると判断します。
3 調査対象河川と選定理由
調査地1:安平町追分の旭に位置する 安平川 (平成16年度から継続調査)
選定理由:道有林を水源とする水道取水施設があり、水の利用上重要な河川であるため。
調査地2:むかわ町穂別の似湾に位置する 似湾川 (平成21年度から継続調査)
選定理由:むかわ町道有林で取得している「SGEC認証森林」の水資源の保全と維持管理状況の
評価に利用するため。
調査対象河川位置図及び測定地点
調査図面(安平川・似湾川) (PDF 2.22MB)
調査地点の変更(履歴)
R01.09 調査地2(似湾川)No.3_胆振東部地震発生による道路通行不能のため (PDF 2.36MB)
4 調査方法
◇調査対象河川に調査地を設定し、定点調査を実施します。(調査対象河川に●を標示)
◇回数は無降雨時で年3回(春期・夏期・秋期)のほか、降雨時にも濁度を測定します。
◇濁水の発生源の探索等の理由で、調査箇所等の変更や追加を行うことがあります。
◇5年以上のデータが蓄積され、濁水の発生が認められない場合は、調査箇所、時期を変更する
ことがあります。
5 調査項目
◇流域情報:資土地利用の種類別面積(森林流域面積)、地質等の情報。
◇採水情報:調査年月日、時刻、採水地点の河口からの距離、濁度(NTU)、水位、川幅、採水時の
天候や気象庁の観測地点における気象データ(雨量等)。
6 直近の調査票及び累積の調査結果
直近調査表 : 調査地1(安平川) (PDF 193KB) 調査地2(似湾川) (PDF 320KB)
累積調査結果(グラフ): 調査地1(安平川)グラフ (PDF 482KB)
※直近とは:最新の調査実施日
※累積とは:調査開始から現在
◇累積調査結果のCSVデータは下記のリンクから、オープンデータとしてダウンロードができ、
自由に利用することができます。
注1):平成30年9月6日の胆振東部地震発生による道路通行不能等に伴い、当年9月の測定を中止
注2):ニワン林道に一部通行不能箇所の発生により令和元年9月の調査地2(似湾川 No.3の測定
を中止